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こんにちは。
オフィス建築設計.comは地元愛媛県・香川県でオフィス・事務所などの施設の新築や建て替え、改修、耐震補強等の設計業務を行っている設計事務所です。

今回は、庁舎の現場見学会に参加した際の内容をご紹介いたします。

現場見学会で感じた庁舎建築の重要性

庁舎の現場見学会に参加し、近年の庁舎建築に求められる役割が大きく変化していることを強く感じました。
庁舎は単なる「行政の建物」ではなく、災害時には地域の拠点となり、平常時には職員が効率よく働けるオフィスとしての機能も求められます。

庁舎の建築概要

まず、庁舎別館の建築概要をご紹介します。

• 構造：S造（地下1階 柱頭免震）＋CLT耐震壁
• 階数：地上11階＋機械フロア／地下1階
• 最高高さ：51.5m
• 延べ面積：14,255.36㎡

大規模な庁舎建築でありながら、安全性や環境への配慮が随所に取り入れられている点が特徴です。この規模感や性能は、今後のオフィス建築を考える上でも参考になります。

S造と柱頭免震構造による高い災害対応力

庁舎はS造、いわゆる鉄骨造の建物です。鉄骨造は強度が高く、柱や梁の間隔を広く取れるため、執務空間を柔軟に計画できる点が特徴です。

さらに、地下1階には柱頭免震構造が採用されています。免震構造とは、地震の揺れを建物に伝えにくくする仕組みです。柱の上部に免震装置を設けることで、建物全体の揺れを抑え、内部の安全性を高めています。
災害対策機能の拠点となる庁舎として、事業継続性に配慮した構造計画であることがよく分かりました。

CLT耐震壁による木材活用と環境配慮

今回の現場見学会で特に印象的だったのが、CLT耐震壁の採用です。
CLTとは、木の板を重ねて作った構造用の木材で、高い強度を持ちながら木の温かみを感じられる材料です。

庁舎では、このCLT耐震壁が執務エリアに有効に配置されており、構造材でありながら空間の質を高める役割も果たしていました。
省エネルギーと木材活用による環境配慮という点でも、今後の庁舎やオフィス建築において重要な取り組みだと感じました。

DX推進と新しい働き方を支える庁舎設計

庁舎は、DX推進に向けた官民共創や新しい働き方を意識して計画されています。
柔軟に使える執務空間や分かりやすい動線計画は、業務効率の向上につながります。

災害対策を意識した階構成と動線計画

庁舎別館では、災害対策機能を重視した階構成と動線計画が丁寧に整理されていました。
平常時の使いやすさだけでなく、非常時に混乱が起きにくい計画となっている点が特徴です。

印象的だったのが、既存の別館3階の防災フロアと、新しい別館3階が渡り廊下で接続されている点です。この計画により、災害時には、既存の別館と新しい別館の3階フロア全体を一体的に運用することが可能となっています。

また、用途別に室配置が整理され、利用者と職員の動線が交錯しにくい計画となっており、非常時でも迷いにくく、安全に移動できる動線計画となっています。

このような災害対策を意識した階構成や動線計画は、規模の大小に関わらず、事業継続性を考えた建物づくりにおいて参考になる事例だと感じました。

設計事務所としての感想

CLT耐震壁から感じられる木の温かみと、災害対策を重視した合理的な計画が両立している点が強く印象に残りました。
現場見学会を通して、構造・防災・環境・働き方といった要素を総合的に考えることの大切さを改めて実感しました。

オフィスや事務所の新築・改修を検討されている方へ

庁舎の現場見学会で得た知見は、民間オフィスの新築や建て替え、改修計画にも多く活かすことができます。
災害対策や環境配慮、将来の働き方を見据えたオフィスづくりを考える際には、早い段階で設計事務所に相談することが重要です。

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