中古物件を購入するときに確認するポイント
近年店舗やオフィスを新設・移設する際に検討する物件について、新築の高騰が続く中、中古物件の購入が選択肢として注目されています。
しかし、中古物件といってもポイントを押さえ、慎重な検討をしておかないと、改修費用がかえって新築よりも高くついてしまうとい
うことになりかねません。
本記事では、中古物件を購入する際に確認すべきポイントについて詳しく解説していきます。
中古物件を購入するときに確認するポイント
① 設備
設備の改修が必要になるかどうか確認しておくことは最重要ポイントの一つです。
設備で確認するべきは、電気容量、給水量、空調の 3 点です。
特に、建物の用途変更をする場合には、上記の電気容量、給水量、空調の改修が必要になるケースがあるので、気を付ける必要があります。
例えば、オフィス用途で使用していた物件を飲食店で使用しようとすると、排水設備の改修しなければならない可能性があります。
逆に飲食店用途で使用していた物件をオフィスとして使用する場合には、電気容量が足りないケースがあります。
他にも、部屋割りを変更したい場合には、空調設備の改修が必要になったりします。
設備の改修には膨大な費用が掛かるため、新築の方が費用を抑えられる可能性があり、確認しておきたいポイントです。
② 用途変更する場合
ポイント①でも用途変更について触れましたが、用途変更して物件を使用する場合には、用途地域として認められるかという点も確認しておくべきポイントになります。
用途に応じて法基準が変わり、階段の基準(蹴上など)が違う場合があります。その場合には、法基準に合わせるために設備投資が必要になります。
③ 書類調査
確認申請書、工事完了検査済証があるかどうかも確認するべきポイントです。確認申請書、工事完了検査済証は、建物の安全性や法的な適合性、工事が正しく行われ、建物が安全かつ適切に使用できる状態にあるかどうかを示す重要な書類です。
これらの確認ができない場合、将来的には建築基準への適合や追加の修繕が必要になる可能性があったり、建物の構造上の欠陥や耐震性の問題が発生する可能性もあり、将来的なトラブルやリスクになります。
④ 内装リフォームのしやすさ
元々の用途によっては、望み通りの内装にリフォームができない可能性があります。建物に壊せない壁や柱があったりすると、望み通りの内装にできないなどの不都合がある場合があります。
内装をこだわりたい場合には、内装リフォームのしやすさも確認しておくべきポイントとなります。
⑤ 築年数
築年数によっては、耐震基準が変わっており、その耐震基準に満たすために改修費用が掛かるため、新築の方が費用を抑えられることがあります。
注意が必要なのが、1981 年 6 月 1 日以前に確認申請が下付された建築物です。
1981 年 6 月 1 日に新たな建築基準法が施行され、それまでは、「震度 5 程度の中規模の地震で大きな損傷を受けないこと」が基準となっていたところ、「中地震では軽微なひび割れ程度の損傷にとどめ、震度 6 程度の大規模な地震で建物の倒壊や損傷を受けないこと」という基準になりました。
そのため、1981 年 6 月 1 日以前に確認申請が下付された建築物を中古物件として使用する場合には、耐震基準を満たすために改修費用が必要になる可能性があります。
以上が、中古物件を検討する際に確認するべき重要なポイントになりますが、他にも建物の劣化具合や、設備のグレード、立地、周辺環境なども大切な確認ポイントです。
大建設計工務では、建築設計の専門家として、中古物件の用途変更などを検討されている方に、あらゆるサービスをご提供しております。中古物件を購入する際には、建物の品質や法的な問題を正確に把握することが重要です。中古物件を購入するべきなのか、新築するべき
なのかを含め、お客様に最適なご提案を致します。四国エリアでのオフィス、病院・クリニック、介護施設などの建築設計は私たちにお任せください。
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